ホーチミンシティ

アフターコロナのホーチミン市内で飲食店が続々と閉店へ

ベトナム進出のチャンス?ホーチミン市内の飲食店が賃貸契約切れで閉店ラッシュへ

ホーチミン市1区ドンコイ通りの雑貨屋通りはシャッター街へ

アフターコロナのホーチミン市内で閉店が相次ぐ

ベトナムの全国社会隔離が終了した4月23日、ホーチミン市1区のベンタイン市場周辺やバックパッカー街がゴーストタウンと化していました。

5月上旬頃になると郊外から活気が戻り始め、1区の中心街さえ除けば経済活動の再開を肌で感じることができました。

日系飲食店が多く出店するレタントン通り界隈も通常通りに営業する光景も見られましたが、アフターコロナのホーチミン市では徐々に飲食店の閉店報告が相次ぎ深刻な影響が浮き彫りに。

利益減!飲食店がテナント契約を更新せず?

7区のサイゴンスカイガーデン3、近くの韓国人街では韓国料理店が閉店ラッシュ?

5月、6月、7月と時間差で閉店が続く理由として、テナントの契約切れ順で閉店が続いている模様です。

テナントは半年~1年契約が一般的で基本的には途中で契約を破棄することができないため、赤字でなければ契約期間が満了するまで営業を続けているのが現状。

営業を続けるだけの利益が上がらない場合は、その後の契約は更新せずに契約満了と共に閉店となり、次の入居がなければ店内を取り壊しへ。

7月中旬にはホーチミン市7区の韓国人街で在住韓国人の減少をきっかけに韓国系の飲食店が軒並み閉店していることが地元紙によって報じられています。

今後数年単位でベトナムの観光産業の衰退が予測され、8月以降も大幅な利益の回復が見込めず、外資系飲食店を中心に閉店が相次ぐことでしょう。

居抜き物件はベトナム進出のチャンス?

ホーチミン市内の店舗閉店ラッシュにより注目されているのが居抜き物件を活用したベトナムへの進出。

調理場や内装をそのまま転用できるメリットがあり、設備投資を大きく節約できるメリットがあります。

閉業する飲食店側としてもテナントを返却する際の店内撤去工事をする必要もなく、居抜き物件として引き渡すことで撤退費用を節約することができます。

落とし穴として閉業するにはそれなりの理由があり、現在のホーチミン市ではテナント料を回収できるほどの大きな利益が見込めず。

本来なら空くことがない好立地にテナントが空くことも事実であり、ベトナムへの進出を狙う飲食店がピンチをチャンスに変えて今後もチャレンジを続けることでしょう。

UNIQLOや無印良品などトップ企業の命運は?

好調が伝えられるベトナム進出のUNIQLO、ホーチミン2店舗目のVivoCity店

現在コロナ禍のユニクロで世界一の売り上げを記録しているのがユニクロハノイ店、2位がホーチミン市のドンコイ通り店。

コロナの影響で世界中のアパレル業界が低迷するなか、コロナ対策で勝利したベトナムが一時的に世界一を記録したとする指摘もありますが、好調なスタートを切ったのは事実でしょう。

そして7月31日にはユニクロのドンコイ通り店隣接のパークソンに無印良品ベトナム第1号店をオープン予定(※延期の可能性あり)。

ポップアップ店(期間限定店)として進出する予定で、まずはベトナム最大の商業都市ホーチミン市で手応えを掴んでからハノイなど大都市を中心にチェーン展開していくものと思われます。

追記分:7月31日無事にソフトオープン
ポップアップ店ながら電化製品、家具、食品以外は揃っており、本格的な店舗であることが明らかになっています。

さいごに

アフターコロナのベトナムから6月上旬に一時帰国していますが、その時点ではまだまだ多くの日系飲食店が営業を続けていました。

つい先日は長崎ちゃんぽん専門店リンガーハットのベトナム進出第一号店となったホーチミン市のチュンディン店の閉店が報告されています。

追記分:リンガーハットは8月16日(日)にベトナム進出第3号店としてイオンモール・タンフーセラドン店をオープンさせています。

現在営業が続けられている日系飲食店も契約満了と共にひっそりと閉店となる可能性もあり、ホーチミン市在住の日本人にショックを与えることになりそうです。

関連記事はこちら